原理と特徴

2.性能と用途

自律応答型調光ガラスの断面 地球に届く太陽エネルギーは、およそ5%の紫外線、55%の可視光線、40%の近赤外線からなっており、 快適性と省エネ効果を得るには可視光線のカットが必須となることが分かります。

この「調光ガラス」は紙や雲と同様な散乱反射の原理により、 着色、ギラつきを持つことなく約80%もの日射をカットし、 その日射熱エネルギーの約3分の2を室外に放出する超高性能な省エネ窓ガラスです。

この 「調光ガラス」の採用により、熱負荷を抑えながら自然光の利用が可能となり、 斬新な窓の設計により効果的に“光”と“風”を室内に持ち込む画期的な室内空間を可能にします。

 図)日射熱エネルギーの概略分布

特に、西日対策をはじめとして、ファサード、エレベーターホール、会議室等の共用部の窓には、 自動的に作動する「調光ガラス」は管理の面からも非常に有用と考えられます。 さらに、学校、医療福祉施設等の窓に使用されますと、「調光ガラス」による自然の”うつろい”が写しだされて、 感性、情緒と深く触れ合う全く新しい意味をもった窓を提供できる可能があります。

また、斬新な利用法としてガラス庇、傾斜窓、アトリウム、ダブルスキン、競技場(芝生)の屋根等にも有用かと思います。 このように、この「調光ガラス」は住宅、店舗、オフィスビル、公共建築物、観光施設、ドーム建築等に広くご利用いただけます。