原理と特徴

3.原理と耐候性

この「調光ガラス」の作動原理は、ナノテクノジーである分子間の自己組織化によるゾル−ゲル相転移によります。温度に依存して安定的に可逆変化し、無色透明なゾル状態からゲル状態になると微視的な疎密が誘起されて光散乱を示し日射遮蔽を生じます。

基本型では約5℃程で急峻に変化して真白になり、日射を約80%カットして大きな省エネ効果を示します。この基本型に加えて、常に透視性を部分的に確保できる仕様、上部から徐々に白濁遮光を開始する仕様等もあり、広く各部位の窓にご利用できます。

パネル構造は、ガラス基板に特殊ハイドロゲルを約0.5mm積層・封止した積層体です。そのため、複層ガラスと同様に13mm程の外周封止部を持ちます。

施工は、電気配線の必要が無いので既存の窓枠を用い従来の工法で行うことができます。そのため、現在の窓ガラスのように新築、改修共に広くご利用いただけます。

耐候性については、紫外線照射装置による耐候性試験に加えて、集光式促進暴露試験を1年間(東京暴露20年間相当)行い特に変化なく十分な高耐候性を確認しております。

米国アリゾナ砂漠における屋外集光式促進試験とその良好な結果

当社工場におけるスーパーUV装置とその照射試験